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AI議事録とは?できること・向いている会議・導入前に確認したい5つのこと

会議は終わったのに、議事録が終わらない。録音を聞き直し、要点を拾い、担当と期限を書き足す。この一連の作業を自動化しようというのがAI議事録です。ただし、何でも任せられる道具ではありません。できること、人が確認し続けるべきこと、導入前に見ておきたい点を順番に整理します。

目次
  1. AI議事録とは何か
  2. AI議事録でできること
  3. 向いている会議、注意が必要な会議
  4. AIは間違える、という前提で使う
  5. 導入前に確認したい5つのこと
  6. 小さく始めるための手順

AI議事録とは何か

AI議事録とは、会議の音声を文字に起こし、その内容から要点や決まったことを自動で整理する仕組みのことです。人が聞きながら打ち込んでいた作業を、録音データを起点に置き換えます。

文字起こしと議事録は別のもの

混同されやすいのですが、この二つは役割が違います。文字起こしは、話された言葉をそのまま文字にしたものです。「えー」「そうですね」といった言い回しも含め、会議の流れがそのまま残ります。一方で議事録は、その中から後で必要になる情報だけを抜き出して整理したものです。

文字起こしだけを受け取っても、1時間の会議なら数万字になります。読み返す時間は結局かかります。AI議事録を検討するときは、文字起こしの先に何が出てくるのかを見ておくことが大切です。

自動化されるのは「作る」部分

AIが担うのは、聞き取って書き起こし、整理して形にするところまでです。書かれた内容が事実として正しいか、社内で共有してよい表現かを判断するのは人の役割として残ります。作業時間の大半を占めていた「一から作る」部分が減り、「目を通して直す」部分が残る、と考えると実態に近くなります。

AI議事録でできること

サービスによって範囲は異なりますが、中小企業の会議で役に立つのは次のような機能です。HANALOGの場合は、録音するだけで以下がまとめて作られます。

  • 文字起こし:会議で話された内容をテキストにする
  • 要約:会議全体の流れを短くまとめる
  • 決定事項:その会議で決まったことを抜き出す
  • アクション:やるべきこととその担当・期限を一覧にする
  • 今後の予定:次回の日程や先の段取りを拾う

議事録が現場で使われるかどうかは、多くの場合「決定事項」と「アクション」が書かれているかで決まります。話の流れだけが残っていても、次に誰が何をするのかが書かれていなければ、読んだ人は動けません。

出力した後の扱いやすさも見ておく

できあがった議事録を、そのまま社内の様式に貼り付けたい、取引先へ送りたいという場面はよくあります。HANALOGはWordとPDFで書き出せるため、社内の決裁文書や報告書へ流用しやすい形になっています。

向いている会議、注意が必要な会議

同じAI議事録でも、会議の性質によって効果の出方は変わります。

効果が出やすい会議

  • 毎週・毎月の定例会議:形式が決まっていて、記録の型が安定している
  • 工程会議や進捗会議:日付・担当・順序など、後から参照する情報が多い
  • 商談や打ち合わせ:条件や要望を正確に残したい
  • 一人で出席して持ち帰る会議:メモを取りながら発言するのが難しい

結果が安定しにくい場面

  • 複数人が同時に話す、発言が重なりやすい会議
  • 機械音や風の音が大きい現場での立ち話
  • マイクから遠い席の発言が多い、広い会議室

こうした場面でまったく使えないわけではありませんが、文字起こしの精度は落ちやすくなります。録音機器の置き方を変える、発言者がマイクに近づくといった運用の工夫で改善することもあります。

AIは間違える、という前提で使う

これは導入前にはっきりさせておきたい点です。音声認識は、聞こえた音と前後の文脈から「もっともありそうな言葉」を推測して文字にします。そのため、一般にあまり使われない業界の言葉や社内の略称は、音の近い別の語に置き換わることがあります。要約についても、話の重点の置き方が人の感覚とずれることがあります。

対策としては二つの方向があります。ひとつは、AI側に自社の言葉を先に教えておくこと。HANALOGでは、誤変換されやすい表記と正しい表記を登録しておくと、文字起こしと議事録の表記を置き換えられます。もうひとつは、人の確認工程を運用に組み込むことです。「作成した人が5分だけ目を通してから共有する」といったルールを決めておけば、誤りが社内で一人歩きするのを防げます。

AI議事録の価値は、間違いがゼロになることではなく、ゼロから書く作業がなくなることにあります。確認の手間まで含めて、従来より短く済むかどうかで判断してください。

導入前に確認したい5つのこと

1 使いたい端末で動くか

専用の機材やアプリの導入が必要かどうかは、現場の負担に直結します。HANALOGはPCとスマートフォンのブラウザから使えます。Android アプリは Google Play で公開しており、iPhone アプリは公開に向けて準備中です。アプリを入れなくても使えます。

2 オンライン会議の音声をどう取り込むか

オンライン会議に対応する方法はサービスごとに違い、会議へ参加させるボットを使うものもあります。HANALOGは、対応ブラウザから、マイクとパソコンの音を録音できます(環境によってはマイクの音だけになります)。会議室に見慣れない参加者が増えないため、社外の相手がいる場でも説明しやすい形です。

3 自社の言葉を登録できるか

商品名、型番、社内の略称、取引先名などは、一般的な辞書には入っていません。登録の仕組みがあるかどうかを確認してください。

4 書き出せる形式

既存の様式に合わせたい場合はWord、そのまま配布したい場合はPDFが扱いやすい形式です。

5 音声データの保存期間と削除

会議の録音には、参加者の発言がそのまま残ります。どこに、どのくらい保管されるのかは、事前に確認しておきたい点です。HANALOGでは、音声は文字起こしの後3日で削除されます(設定で残す場合も最大30日)。預かったデータをAIの学習に使うことはなく、解約・退会から30日ですべて削除します。

小さく始めるための手順

いきなり全社で使い始める必要はありません。次のような順番で試すと、社内の判断がしやすくなります。

  • ふだんの会議に近い音声で試す:静かな環境の理想的な録音ではなく、実際の会議室・実際の人数で試す
  • 専門用語の出方を見る:誤変換がどこに出るかを把握し、登録すべき言葉を洗い出す
  • 決定事項とアクションの粒度を見る:そのまま共有できるか、どこを直す必要があるかを確認する
  • 録音することを参加者に伝える運用を決める:会議の冒頭で伝える、案内に明記するなど

会議の録音は、参加者の同意を得たうえで行うのが基本です。社外の方が参加する会議であればなおさらです。冒頭のひと言をルール化しておくと、毎回迷わずに済みます。

まずは、自社の会議で確かめてください。

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執筆:一般社団法人中小企業販促・DX支援協会